2018年2月22日木曜日

記事紹介|人を育てる要諦

一、 人の長所を始めより知らんと求むべからず。人を用いて始めて長所の現わるるものなり。

二、人はその長所のみ取らば即ち可なり。短所を知るを要せず。

三、己が好みに合う者のみを用うる勿れ。

四、小過を咎むる要なし。ただ事を大切になさば可なり。

五、用うる上は、その事を十分に委(ゆだ)ぬべし。

六、上にある者、下の者と才知を争うべからず。

七、人材は必ず一癖あるものなり。器材なるが故なり。癖を捨てるべからず。

八、かくして、良く用うれば事に適し、時に応ずるほどの人物必ずこれあり。

荻生 徂徠(そらい)


江戸時代中期の儒学者である徂徠が唱えた人を育てる要諦です。

その人の良さは一緒に仕事をしてみて段々と分かるようになるものであり、その長所を伸ばすようにすれば、短所を気にする必要はないと。

自分の言うことを聞く人や自分の好みに合う人とばかり一緒に仕事をするのではなく、失敗があっても小さな過ちに目くじらをたてないこと。

上の立場にあるものは下の立場のものと知恵比べをしてはいけない。

若い人の方が新しいことを十分知っているのだから補い合うべき、任せるべき。

さらにそうして重用する人物は一癖も二癖もあると最初から理解しているべきである。

そうして人を用いていくことで、良い人材が育っていくというお話。

他人と仕事をするときは、肝に銘じていきましょう。

2018年2月21日水曜日

記事紹介|礼儀の基本は一対一の関係にある

目上の人に礼をいわれると、わたしたちはくすぐったいような、晴れがましいような、とてもいい気分になります。

たとえば上司に頼まれていた資料を届けて、はっきりとひとこと、「ありがとう」といわれたようなときです。

「ありがとう」といわれると、その上司の誠実さが伝わってきます。

自分の立場にふんぞり返らないで、部下にきちんと応対してくれるのがわかるからです。

それは、こちらをちゃんと認めてくれたということですね。

「仕事だから当然だ」ではなく、部下と一対一で向き合っている姿勢が伝わってくるのです。

わたしは礼儀の基本は一対一の関係にあると思っています。

相手が上司や目上の人間なら、だれでも礼儀を守ることを心がけます。

失礼のないようにふるまって当然です。

けれどもしばしば、部下や目下の人間に対しては、礼儀を忘れます。

自分の優位性を押しつけてしまいます。

そしてどちらの場合も、忘れているのは一対一の関係ですね。

社会や組織の上下関係をそのまま当てはめてしまって、相手も自分も一人の人間でしかないという気持ちをどこかに忘れてしまうのです。

反対に、高圧的な相手と向かい合ったときには、「この人は一対一の関係が苦手なのだ」と思ってください。

肩書や経験や実績といった後ろ盾をなくしてしまうと、不安になる人なのだと考えてください。

それによって、高圧的になる態度もわかってきます。

「なるほど、この人も大変なんだなあ」と思えるようになります。

それが性格的なものなのか、あるいは自信のなさの裏返しなのかわかりませんが、他人と一対一で向き合うのが苦手な人間なのは事実です。

だから、基本的な礼儀を忘れてしまうのです。


『「他人行儀」とは、よそよそしく接するという意味ではなく、ことわざにもある「親しき仲にも礼儀あり」ということです。

親も子どもに何かをしてもらったら、他人にお礼を言うようにきちんと丁寧に「ありがとう」と言う。

子どもを叱るときも「何やっているんだ!」と頭ごなしには叱らない。

たとえば、他人を諌めるときのように「あまり感心できることじゃないな」と、少し抑制して言う。

すると、不思議なほど家庭の中が穏やかになります。

家族関係に他人行儀を取り入れることは、家族円満の秘訣です。』

普通、親しい関係になればなるほど、言葉はぞんざいになり、 遠慮することもなくなり、なれなれしくなってしまう。

つまり、礼儀がなくなってくる。

親子間、友人同士、あるいは上司と部下であっても礼儀は必要だ。

「礼儀の基本は一対一の関係にある」

どんなときも、礼儀を忘れない人でありたい。

2018年2月20日火曜日

記事紹介|10年前の自分に、今ならどんなアドバイスをしてあげますか?

「せんせいあのな、ぼく ちゃんとしゅくだいやったんやで」

その日はお父さんの給料日で、「おいしいもんたべよ」という電話がお父さんから掛かってきて、駅で小さい弟と待ち合わせします。

3人で商店街を歩いています。

お父さんが「もうしゅくだいおわったんか?」と聞きます。

「これからやるねん。なんでか言うたらな、今日のしゅくだいは ほしのかんさつやねん」と言うのです。

「それやったらよていへんこうして よるのピックニックしようか」とお父さんが言います。

3人はコンビニで弁当や飲み物を買って、丘の上の公園に行きました。

上を見上げると、たくさんの星が見えます。

男の子がお父さんに言います。

「お父ちゃん、1こうねんってしってるか。1こうねんっていったらな。ひかりが1ねんかかってちきゅうにとどくキョリやねんで」

「ぼくな、せんせいのはなしきいて かんがえてん」

何を考えたかというと、ものすごく速い高速瞬間移動型ロケットで6,500万光年離れた星に行って、そこからものすごくよく見える望遠鏡で地球を見るというのです。

そしたら6,500万年前の地球が見えるから、恐竜が見えるというのです。

それからまたこんなことも考えました。

4光年離れた星に行く。

その星から地球を見ると4年前の地球が見えるというわけです。

「4こうねんはなれたほしから、ちきゅうの、にっぽんの、ぼくのいえをみたらな、そしたらな、きっとおかあちゃんがみえるな。おかあちゃんがせんたくほしてるのがみえるんやな。おかあちゃんがごはんつくってくれるのがみえるんやな」

それからこう言うんです。

「そやからな、ぼく、おおきくなったらえらいはかせになるねん。けっしんしてん」って。

「そうか、それやったらえらーいはかせに、カンパイやあーゆうて、とうちゃん、なんかいもカンパイしてん。きょうのビールはかくべつうまいのやって」

「4こうねんのぼく」(ひぐちともこ作・絵)


先日、光より速いもののことを書いたときに、このお話を思い出しました。

前回は2011年の11月にお届けしていたお話でしたが、色褪せないですね。

タイムマシンがあったら何をしたいか?

タイムマシンといえば、『今のあなたは10年後の自分が人生をやり直しに来ているのです』という言葉があります。

そう思うと今この瞬間の行動が変わってくるのではないでしょうか。

例えば10年前の自分に、今ならどんなアドバイスをしてあげますか?