2008年12月14日日曜日

命をつなぐ -がんばれ!宮原敬助くん-

映画・テレビでも有名になりました「チーム・バチスタの栄光」で取り上げられている難病が「拡張型心筋症」。心臓の筋肉が拡張し薄くなりやがては死に至る特定疾患指定の難病です。

現在、熊本赤十字病院に入院し闘病中の宮原敬助君(1991年生)のドイツ・バードューンハウゼン心臓病センターでの心臓移植を実現しようとする支援活動が進められています。

今回は、その支援活動に取り組んでおられる大分在住の男性(40代)のブログを通じ、命の尊さ、命をつなぐために勇気ある行動を懸命に続けておられる方々の姿をお伝えしたいと思います。


「勇気をありがとう。。。季節を旅して」 (勝手ながら抜粋させていただきます)

2008年12月3日 「たった一つの命」 

熊本県の高校生が今、心臓の筋肉が薄くなり、死に至る難病と闘っています。9月重症心不全となり、余命数カ月と宣告され、心臓移植でしか生きる残る道がなくて、ドイツに行き、早急に手術を受ける為には、保険が効かないので8600万円が必要となっています。私はこの新聞記事を読んで、自分に問いかけ、行動してみました。

2008年12月4日 「人間の助け愛」 

私は、そのクラブさんの事務所の壁に飾られていた『額縁』に目が止まりました。そこには、いくつかの会社の教訓が書かれていましたが、『一人でも改革は始まる』と書かれてて、私はその教訓を見た時に、本当にいい勇気をもらえたって感じでした。
以前、鹿島アントラーズのサポーターの方で、ご家族の方が難病にかかり、多額のお金が必要となった時に、全国のサッカーの試合会場で、募金活動が次々に展開され短時間で目標の金額が集まったそうです。スポーツに限らず、どんな分野においても、皆が力を合わせれば、『命』を必ず救う事が出来ると思います。人間の助け愛!!

2008年12月6日 「募金活動記」  

私は今まで生きてきた人生の中で、今日ほど『人の温かさ』を感じた日はありませんでした。たくさんの方に募金して頂き、また募金活動に至るまで、たくさんの方々に私は助けられました。大変、お世話になり、本当にありがとうございました。感謝!!

2008年12月8日 「様々な人間愛」  

たくさんの『優しさ』ありがとうございました。募金活動当日、私が会場で感動したシーンが数々ありました。いろんな方々の『人間の愛』を見させて頂きました。
  • 一人でおじいちゃんが、強い風の吹く中を、車椅子に乗って会場にこられてて、ビラを口にくわえて、必死に車椅子をこいできて、『頑張れや!』と言って募金を。
  • 会社の夜勤の仕事が終わってから会場にきてくれたり、以前、一緒に仕事をしてた方や、家族で一緒にと、サッカーは見ないけれど、募金だけしにきてくれたり。
  • お父さん・お母さんが、自分の子供にお金を渡し、困った人がいたらね、少しでも募金してあげよな~早くこのお金を入れてあげなさい!って言って募金を。
  • 募金をしてくれた後に、私のお店にも、ビラを置いて、皆に知ってもらいたいから。そして募金に協力したいからビラを持って帰っていいかなぁ~と優しいご夫婦。
  • ブログを見て、職場で募金集めて持ってきましたと~言って封筒にお金を入れ持ってきてくれたり~でっかいガラス瓶に今年貯めてた小銭です。どうぞこのまま受け取って下さい~と差し出してくれて、わざわざ会場に訪ねてきてくれたり~
2008年12月11日 「敬助君へ」

敬助君へ

1日でも1日でも早く『スタートライン』に立てる日がくる事を願っています。1度も会った事もないけれど、『命』を助け合うのに大分県とか熊本県とか全く関係のない事です。私も今回の募金活動でたくさん勉強して、たくさんの方々の優しい気持ちやご尽力に助けられましたし、たくさん教えられた事がありました。

敬助君が、好きな物を自由に食べられ、好きな場所にも行けて、学校にも行けて、ごく普通の高校生の暮らしができて、敬助君の『人の役立つ仕事がしたい』と願う様に、いつの日か必ず、現実にしてほしいと思います~一人でも改革は始まる~

私からの手紙

今、国の政策に少子化対策と掲げられているけれど、今の生きている子供達を救う事も考えてほしいものです。未成年の移植手術等は、日本ではまだまだ厳しい状況。何か問題が起きた時にいろいろ対策や活動をするのではなくて、一刻も争う事態に備えて、救済基金や団体があってほしいと思います。そう考えるのは間違いなのか。
敬助君を救う会ホームページ

【敬助君からのメッセージ】

僕は、12歳の時に拡張型心筋症になりました。それまで、自分が病気だと考えたこともありませんでした。「なぜ、自分だけが」と思うと自暴自棄になりました。拡張型心筋症は、まだ原因不明の難病です。「将来的には心臓移植しか助からない」と告知された時頭が真っ白になりました。

2ヵ月前に重症心不全を起こし、このまま自分の命は尽きるのかと弱気になったりしました。この残された時間のなかで、一番確実な生きる道は海外での移植しかないそうです。海外での移植は莫大な費用がかかります。そんな大変ななかで皆様が協力してくださると聞き大変感謝しています。いつしか僕も、もう一度元気になり皆様への恩返しが出来たらいいなと考えています。

移植が必要な病気になる可能性は誰にでもあります。もう一度元気になり移植医療の素晴らしさをたくさんの方に知ってもらえる存在になれたらいいなと思います。

飲水制限を気にせず、水を飲んだり、かわいい姪を抱き上げたり、家族や仲間とこれからも一緒にいたい。僕の今の希望です。

どうかよろしくお願い致します。

  【両親からの挨拶】

まず、敬助を救う会を立ち上げて頂きました事、心より感謝申し上げます。敬助は平成3年3月6日我が家の待望の男の子として誕生しました。敬い助ける心を持つ人にと「敬助」と名付けました。

平成15年「拡張型心筋症」という原因不明の難病と診断された時は信じられない気持と同時にきっと治療法はあるはずだと思っていました。現実を受け入れることが出来ないまま投薬が始まりました。しかし年々弱っていく息子を見て、この病気は死に向って確実に進行していくのだと思い知らされました。

今年平成20年の10月に重度の心不全を起こし、余命数か月の宣告をされました。一命はとりとめたものの主治医の先生から「心臓はぎりぎりで頑張っているがいつ止まってもおかしくない状態です。心臓移植しか救う方法はありません。」と言われました。日本での心臓移植は年間数例しかなく息子が国内で受けられる可能性は殆どありません。幸いに現在入院中の「熊本赤十字病院」と日本大学医学部心臓外科教授の南先生を通じてドイツの受け入れ病院を確保して頂きました。しかし海外での移植には保険が利かない為莫大な費用がかかり私たちにはとても用意出来る金額ではなく、皆様の善意にすがるしか方法がありません。

生きたいと強く思って頑張っている息子です。お腹いっぱいご飯を食べたり、いろんな所へ行ったりしてみたい。そんな夢を持っているようです。

何卒よろしくお願い申し上げます。 宮原広一 宮原和子